北国の太陽光発電

今月初めにふくしま環境・エネルギー展へ出かけた。職場のボスの枝廣淳子さんや環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也の講演を聞くことと、福島の自然エネルギー関連の企業動向を見るのが目的。

講演で自然エネルギーに関して世界の潮流として大きな転換が起きており、日本にもそれが求められる現状が伝えられたが、実際に展示で示される解決策にはまだ大きなかい離がある感がぬぐえず、違和感を覚えた。展示では太陽光発電のブースが目立ち、いくつかの企業に豪雪地帯での太陽光発電の可能性について聞いてみたが、設置が難しいとの回答ばかりだった。

そんな中、太陽光発電の施工を担当する企業が、雪国でも施工実績があり、施工可能な場合もあるので、一度自宅を診断させてほしいと。後日診断に来ていただき、南屋根が広く適度な傾斜であり、屋根の形状としては効率的に発電するのに向いているとのこと。また、国内では、様々な地域の条件でも発電効率の差は2割程度なので、悪条件と言われる場所でもそれほど違いはないとのことで期待が膨らんだ。この日は、調査だけして、メーカーに問い合わせた上で後日連絡いただくことに。

先日、施工企業から連絡があり、結果はこの地域は積雪量が多いため、太陽光パネルが負荷に耐えられず、施工は不可とのこと。融雪機能を備えた機器なども研究中のため、技術が進歩したら再考されてはどうかと。COP15が残念な結果に終わってしまい、個人が実用レベルで取り組める最も現実的な自然エネルギーとして太陽光発電への期待が個人的にはとても高まっていただけに落胆も大きい結果となった。

(もりやん)