新しい現実

震災から40日ほどが経過しました。久しぶりのブログです。

亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された多くの方々に心からお見舞い申し上げます。

裏磐梯ライフライン含めて地震の被害はあまりなく、しばらくは猪苗代との道が通れなかったり、物資やガソリンが手に入りづらかったりはしましたが、浜通り中通りの方々に比べたら震災後も普通に暮らせる状況でした。

それでも東電の原発事故以来、日常は一変し、新たな現実を生きているという感じがします。

この最悪の事故が、日本社会全体を原発を止めて自然エネルギーへ転換するまたとないチャンスであることは疑いようもなく、震災直後からNPOの仕事として被災地への間接的な支援や原発行政の見直しのための情報発信に忙しくしていて、誰かのために自分が活動できたことが自分の気持ちを保ち続けてくれていたように思います。

それと同時に放射能汚染という新しい現実と向き合わざるを得ない状況に置かれ、原発事故の推移や放射能被曝についての情報収集に明け暮れ、推進派と反対派の長い対立の中で原発放射線被害についての真実を知ることがいかに難しいかを痛感させらました。

また、線量の高い福島市の家族の避難のこと、お世話になった飯館村の状況、県外での福島県民への差別的扱い、自分や家族、ニャンコたちが放射性物質とどう折り合いをつけて行けば良いかなどなど、現実レベルで対応しなくてはいけないことも様々発生してきました。

そして、裏磐梯には人口と同じくらい原発周辺住民の方々が避難してこられ、これから数ヶ月滞在されることになります。生まれ故郷を追われ、もう戻れないかも知れない不安に中にある彼らを、裏磐梯の住民としてどう向かい入れ、お付き合いして行くのか。そのプロセスは裏磐梯のコミュニティーにとっても大きな課題でありチャンスであるような気がしています。


こんなに地球を汚染してしまって、大地や水、生きものたちに本当に申し訳ないことです。人類はこの星に生きるに値しない存在なのではないかという気持ちが湧いてくることもあります。でも、この星に生を受けたものとしてやるべきことがあるはずだし、この新たな現実を覚悟を持って淡々と生きていくことが大切なようにも感じています。