温暖化問題に対するマスコミ報道

読売新聞に以下のような記事がありました。「報告書の信ぴょう性が問われる事態となっている」とか、事実を捻じ曲げるために針小棒大な表現してますが、やめてほしいものです。

■国連の温暖化報告書、誤記や金銭問題浮上

http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20100217-OYT1T01289.htm

日本の科学者が、日本での懐疑論を取り上げ、きちんとデータを示しつつ、反論・批判する小冊子の中には、こんな記述があります。

http://www.ir3s.u-tokyo.ac.jp/pages/236/chap2.pdf

・「欧州のメディアがバランスに欠けているのではない。懐疑論者の議論を同じように取り上げてしまうと、(実際はそうではないのに)彼等がアカデミックの世界でも大きな勢力を持っているという間違った印象を読者に与えてしまうことになると考えているからだ」

・そもそも、大部分の懐疑論者は、気候科学や地球科学を専門とする研究者ではなく、(少なくとも欧米では)特定の利益団体と結びついた人たちである。

既得権益死守を目的とした戦略的懐疑論者の真のターゲットも専門家や学会ではない。彼等の目的は温暖化対策の必要性に対する社会認識をできるだけ希薄なものにすることなので、それを実現するための戦略として、とにかく「温暖化問題はなんとなく不確実性が大きい」という消えにくいイメージを世間一般の人々の頭の中に植え付けようとしている。そして、残念なことに、無意識のうちに、そのような既得権益の確保を目的とした人々の片棒を担いでしまっているナイーブな懐疑論者の人々が日本には少なくない。

・何と言ってもメディアの影響力は絶大である。温暖化対策の必要性が増す中、「人が犬に噛みついた」のノリだけで温暖化懐疑説を取り上げることだけは是非ともやめて欲しいというのが私たちの切実な願いである。


鉄鋼業界や電力会社への配慮なのか、単にセンセーショナルだから取り上げているのか分かりませんが、市民の目を温暖化の危機からそらせて、温暖化対策を遅らせることの責任の重大さをもっと認識してほしいです。

(もりやん)